木彫 幼児キリスト




 

 

 

 




サイズ 台を含む高さ:約24.5cm 高さ:約20cm 巾:約12.5cm 奥行:約7.5cm
1500年前後 オランダ ユトレヒト
価格:SOLD OUT

 


この幼児キリスト像は元々聖母子像の一部であったもので、1500年頃オランダのユトレヒトで製作されたものです。

北方系の面長で端正な顔立ちで、髪もリズミカルなカールで表現されています。幼児の左足の下には優しく抱きかかえる聖母の右手が添えられ、左腹部には左手が見えます。聖母本体にこの両手の部分は差し込み式で取り付けられていたと思われます。

両側面には大きな接着面が見えることから、一木造りではなく接着した木材を彫刻したものと思われます。また、この像の両手には葡萄の房が握りしめられています。図像学的には葡萄の房は十字架を担うキリストを表しているようです。

16世紀中ごろには、オランダでもイコノクラスム(偶像破壊)運動がおこり、この像もそうした運命をたどってきたのでしょうか。聖母像と離れ離れになり、現在に伝わっています。

2020年08月21日|商品のカテゴリー:キリスト教美術